「部屋を閉めっぱなしにすると体調が悪くなる…」「正しい換気方法が分からない…」このようなお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
現代の住宅は気密性が高く、換気をしないと酸素が不足して、酸欠やシックハウス症候群につながる危険性があります。
これらのリスクは、一時的に窓を開けたり、換気扇を利用するだけでは防ぎにくいです。
本記事では、閉めきった部屋で酸欠が起こる仕組みや健康への影響、安全に暮らすための換気方法について分かりやすく解説します。
部屋を閉めっぱなしにすると酸欠になるのか?
すき間の少ない気密性の高い部屋では、閉めっぱなしにすると酸欠になるおそれがあるため、注意が必要です。
たとえば、1畳ほどの個室に1人でいた場合、約3時間半で酸欠の危険性が生じます。
酸欠の主な症状として、頭が痛くなったり、集中力が落ちたりします。
健康を守るためにも、1時間に5~10分ほどを目安に窓を開け、新鮮な空気を取り入れることが大切です。
酸欠が起こる仕組み
酸欠は、閉めきった部屋で人が呼吸することで起こります。
人の呼吸は酸素を吸って二酸化炭素を吐き出すため、閉めきった空間内では酸素が減り、二酸化炭素が増えます。
空気には酸素が約21%含まれていますが、18%未満になると酸欠状態になるため、定期的に外気を取り入れ換気をしなければなりません。
酸欠による健康への影響
二酸化炭素の濃度が高くなり酸欠になると、頭痛や集中力の低下をはじめ、体にさまざまな悪影響が出ます。
たとえば、頭がぼんやりして眠くなるのは、酸欠の初期症状です。
さらに、空気中に含まれる二酸化炭素の濃度が1%を超えると、頭痛や吐き気・息苦しさを感じることがあります。
部屋を閉めっぱなしにしがちなシーン
部屋を閉めっぱなしにしがちなシーンは、以下のとおりです。
- 冬の暖房使用時
- 夏の冷房使用時
- 窓のない部屋があるとき
それぞれ解説します。
冬の暖房使用時
寒い冬に暖房を使う時期は、部屋を暖かく保とうとして、窓を閉めきってしまいがちです。
特に、石油ファンヒーターやガスストーブは、燃焼するときに室内の酸素を消費して二酸化炭素を排出します。
寒い冬でも、1時間に5分ほど窓を開けて換気しましょう。
夏の冷房使用時
暑い夏に冷房を使う時期は、涼しい空気を逃がさないように、窓を閉めきってしまいがちです。
しかし、ほとんどのエアコンには部屋の空気を入れかえる機能がついていません。
「体がだるい」「頭が痛い」などの症状が出たら、酸欠のサインと考えてよいでしょう。
1時間に5分~10分ほど窓を開けて換気して新鮮な空気を取り入れ、酸欠を予防することが大事です。
窓のない部屋があるとき
窓のない部屋は空気がこもりやすいため、部屋のドアを開け、近くの部屋の窓を開き、空気の通り道を作りましょう。
また、お風呂やキッチンの換気扇を回すのも効果があります。
このように工夫することで、窓がなくても新鮮な空気の入れかえが可能です。
当社ではデザイン・性能・価格どれも諦めない家づくりを行っています。
詳しくは、下記ページをご覧ください。
酸欠を防ぐ換気の方法
酸欠を防ぐ換気の方法は、以下のとおりです。
- 1時間に5〜10分の換気
- 換気扇や24時間換気システムの活用
- CO2センサーで濃度をチェック
それぞれ解説します。
1時間に5〜10分の換気
1時間に5~10分、頻繁に換気を行うことが重要です。
小刻みに換気すれば、部屋の温度を大きく変えることなく、エアコンへの負担も減らせます。
また、1度に長く窓を開けるより、短い時間で回数を多くする方が、部屋の空気を効率よくきれいにできます。
たとえば、1時間に1回10分の換気を行うより、30分ごとに5分ずつ換気する方が効果が高いです。
換気扇や24時間換気システムの活用
窓を開けなくても、機械の力で効率よく部屋の空気を入れかえる方法は、酸欠を防ぐために有効です。
2003年7月以降に建てられた家は、24時間換気システムの設置が建築基準法改正で義務付けられました。
また、キッチンの換気扇は、家の中で最も空気を入れかえる力が強いため、効果的です。
24時間換気システムについては下記で詳しく解説しているので、合わせてご確認ください。
CO2センサーで濃度をチェック
目に見えない二酸化炭素の数値を可視化し、換気のタイミングを知ることが重要です。
CO2センサー(二酸化炭素濃度計)を活用すれば、危険な数値を知らせてくれます。
適切なタイミングで換気ができるため、人の感覚に頼らず、部屋の空気の状態を確認することが大切です。
閉めっぱなしでも酸欠にならずに快適に過ごす方法
閉めっぱなしでも酸欠にならずに快適に過ごす方法は、以下のとおりです。
- 空気清浄機+サーキュレーター
- 換気システムを止めずに使う
- ドア下や小窓から微量の通気を確保
それぞれ解説します。
空気清浄機+サーキュレーター
窓を開けて換気をする際、空気清浄機やサーキュレーターを使うと、効果的です。
空気清浄機で室内のホコリなどを取り除きつつ、換気を助ける意味で、サーキュレーターを上手く活用しましょう。
換気しない生活の危険性については下記で詳しく解説しているので、合わせてご確認ください。
換気システムを止めずに使う
酸欠を防ぐためには、換気システムを24時間止めずに使うことが大切です。
24時間換気システムは、窓を開けなくても自動で空気を入れかえてくれます。
電気代は月に100円~500円ほどのため、常に稼働させておきましょう。
ドア下や小窓から微量の通気を確保
部屋のドア下など、わずかな空気の通り道があると、酸欠対策としての効果が期待できます。
微量でも部屋の空気が廊下や他の部屋とつながることで、二酸化炭素の濃度の上昇を抑えることが可能です。
まとめ:部屋を閉めっぱなしにして酸欠にならないようにしよう
今回は、部屋を閉めきった際に起こる酸欠のリスクや、その仕組み、具体的な対策方法を解説しました。
酸欠は気づかないうちに頭痛や集中力の低下を招き、体調不良につながります。
気密性の高い住宅では、24時間換気システムを常に稼働させることが健康を守るうえで欠かせません。
24時間換気システムを検討する際は、豊富な知識と実績を持つリアンコーポレーションへご相談ください。